事実と仮説


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From:眞田

 

私たちは日々、様々な情報に触れています。

私は情報を得るときに、事実であることと、事実であるとは断定できないこと、は分けて捉えるようにしています。そうしないと情報発信者に誘導されたり、誤った判断をしてしまう危険性があるからです。

 

 

2022年の3月から急激に円安が進行しています。この「急激な円安進行」は、1か月くらいの期間で10円、円安方向に為替が変動したことを意味しています。1か月で10円以上の為替変動は確か2016年の11月以来です。このときはアメリカ大統領選がありました。

 

円安進行についてはテレビでもやっていますので、私もちょくちょく耳にしています。昨日も約7年ぶりに125円をつけたことで、一斉にニュースに流れました。

 

東京円、一時125円前半 6年10カ月ぶり円安水準(共同通信)

 

この記事を見てみると

「週明け11日の東京外国為替市場の円相場は円安ドル高が進み、一時1ドル=125円台前半を付けた。2015年6月以来、6年10カ月ぶりの円安ドル高水準。インフレ対応で米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐとの思惑が拡大。米長期金利が上昇し、日本の国内金利との差が広がるとの観測から円売りドル買いの動きが加速した。」

とあります。

 

「相場は円安ドル高が進み、一時1ドル=125円台前半を付けた。2015年6月以来、6年10カ月ぶりの円安ドル高水準」

この部分は事実です。私も125円を突破するところを見ていましたし、今からでも値動きの記録はありますから、125円を突破したことも、6年10か月ぶりの円安ドル高水準であることも確認できます。

 

でも次はどうでしょうか。

「インフレ対応で米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐとの思惑が拡大。米長期金利が上昇し、日本の国内金利との差が広がるとの観測から円売りドル買いの動きが加速した」

 

これは事実ではなく、記者の仮説に過ぎません。

ドル円の為替相場は1か月で円単位で数百兆円~数千兆円の売買があります。多数の参加者のそれぞれの考えで売買が行われているわけで、この記事通りの理由によって円安が進んだとは断定はできません。

 

今はコンピュータによる取引も増えているといわれていて、コンピュータたちにも金融引き締めを急ぐとの思惑が拡大したのでしょうか。

思惑が拡大って、機関投資家や実需、そういったところがみんな同時に思惑拡大したのでしょうか。

思惑拡大して円安に振れたとしても、今朝(2022年4月12日)の午前9時から50銭近く円高方向に動いたのですが、これはどう説明できるのでしょうか。

・・・などなど突っ込もうと思えばいくらでも異議を唱えることができます。

 

円安に進んだ理由の一つとして考えられるかもしれませんが、仮説の域を出ません。なのに平気で因果関係を断定して報道しているのです。そんな簡単に因果関係がわかるわけない。全部後付けで適当な理由付けをしているのです。本人はそのつもりはなく、円高の理由を本当にわかっているつもりなのかもしれませんが、私はわかっているとは全く思えないです。円高円安の因果関係がわかっているなら、為替は巨大市場なので一瞬で億万長者になりますよ。

大手の報道機関が平気でこういう情報の流し方をするのです。昔からずっとなので、みんな思考停止していて、指摘しないのかもしれませんが、私はとても気になりますし、やはりテレビだからと言って、新聞だからと言って、信用できないと思ってしまいます。

 

情報によって私たちは考えて、判断するので、情報を受け取る側がどういう意識でいるのかはとても重要です。私は何が事実で何が仮説なのか、個別事例か一般事例か、データや証拠はあるのか、同様の事例で同じような判断になるのか、報道によって誘導しようとしていないか、といったような視点は持つように心がけています。