鶏口となるも牛後となるなかれ

 


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From:眞田

 

「頑張ってレベルの高い高校に入るよりも、1つレベルを下げてそこでいい順位を取る方がいいと思って」

 

というのは、保護者様からよく聞きます。面談のたびに聞くんじゃないかというくらいの頻度で聞きます。

「史記」に「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉があるので、それでみんなこの考え方が入り込んでいるのではないかと思います。

 

私はその場では「そうですね」と話を合わせることが多い気がしますが、「自分を伸ばす」という視点では、私は本当は反対の意見です。昔は私もこの考え方をしていましたが、今は変わりました。変わったのは、尊敬している方にこう言われたからです。

 

「世間では、高いレベルの集団の下にいるよりも、低いレベルの集団で上にいた方がいい、と考えられているが、これは違う。自分を成長させたいのであれば、上のレベルにどんどん入っていくしかない。『自分がラストの場所』に入っていくべきなんだ。

例えば、ボクシングで、小学生ばかりを相手に練習して、小学生をボコボコにして、『やっぱり俺最強だぜ!』なんて得意げになっている人が世界王者になれるわけないじゃないか。世界王者どころかそこそこ練習した大人相手に勝つことすら難しいかもしれない。

相対的に自分が強い存在でいられる集団であれば、気持ちはいいが、それだけだ。お山の大将になってそれで終わりだ。自分の力は全然伸びない。『やばい。このままじゃ俺は置いていかれる』と冷や汗が出てくる環境だからこそ、自分の能力を伸ばせるのだ」

 

これを聞いて、まさにその通りだ、と思って考え方を変えました。

 

私の息子は欠点まみれで、そういう私の方が欠点まみれで死にそうですが、欠点まみれの息子の唯一のいいところは、ハイレベル集団に入るべきである、という考え方をしているところです。

私が尊敬している方を息子も尊敬していて、この話を聞く機会があったので、「自分がラストになる場所に入れ」のマインドセットが入り込んでいるのだと思います。だから躊躇なく、レベルの高い高校を目指そうと思えるのです。「せっかくだから、東京の開成高校も受けてみようよ」と私が言ったら「いいよー」と言っていました 笑。

 

ただ、この考え方は自分を伸ばすという視点では良いと思いますが、みんながみんな、この考え方に従って判断するべきだとは思いません。

テストで一喜一憂して、点数が思い通りの点でなかったときに、ひどく落ち込んで涙してしまうようなメンタルが強くない子は、ハイレベル集団に入ると心がズタズタになって病んでしまう可能性があるので、そういう子は一つレベルを下げたところの方がいいのかなあと思います。