お父さんは助けないよ

From : 眞田

私の子供たちは、今年中学1年生と小学6年生になりました。

もうだいぶ大きくなって、落ち着いてきて、手がかからなくなりましたが、昔は特に息子が調子乗りで危機管理がなく、いつか大きなけがや事故にあうのではないかと心配していました。

その子供たちに昔はよくこう言っていました。

「海や川で溺れた場合、二人溺れていたらお父さんは助けに飛び込むけど、どちらか一方が溺れているときは、飛び込まないからね。だから自分で気をつけなさい。楽しいだけで水で遊んでいてはだめだ」

溺れている人を助けるのは結構なリスクがあります。特に私は訓練を積んでいるわけではないので、そのまま一緒に死んでしまう可能性があります。一緒に死んでしまったら、残された子が困る。

私は残された子のためにも生きる選択をしなければならない。だから飛び込まない。自分にもそう言い聞かせるつもりで、子供たちに言っていました。

何気ない日常が繰り返されていても、それが壊れるときがある。そのとき大変な混乱や動揺、悲しみが起こっても、しばらくしたらかなりの確率で、また同じような日常が訪れます。そして、私たちはその日常をこれまでと同じように生きていかなくてはならないのです。