再現性


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From:眞田

 

昨日、ある生徒のプリントを見ていたら、難しい問題が正解でした。別の先生に解き方を教わったようで、「この問題はわかった?」と尋ねると「はい」と答えました。

 

わかったのなら説明してもらおうと思って解説をお願いしました。でもその解説は聞く価値がほとんどないものでしたので、途中で遮って、詰めました。

 

「答えをみれば解き方は載っているのだから、解き方の解説はいらない。大事なのはこの問題から何を得たのか、どこがポイントなのかを教えてほしい。この問題が解けること自体はほとんど価値はない。なぜなら、全く同じ問題は入試には出ないから。

僕らは初見で問題を解かなくてはいけない。今、個別具体的な方針がわかったところでどうしようもない。答えを見て、解説を見て、そこから天下り的に説明できたとしても、いったいそれが何の意味があるだろうか。

問題が解けて自分は成長したと思ったら、大きな勘違いだ。そんな勉強の仕方をしていたら、これからどれだけ時間を勉強に費やしても、たいしてできるようにはならない。

一番大事なのは再現性である。日々こうして勉強したことを本番で再現しなくてはならない。

学力が高い人ほど、参考書を読むことより、問題演習に時間を使う。さらに問題を解いて解説を見ることよりも、考えることにかなりの時間を費やす。場合によっては、1日2日ずっと考える。1週間考えることもある。これは再現性について考えているのだ。解説を読んだら問題は解けるようになるが、再現性は獲得できない。

再現性がすべてだ。どうしたら再現できるか考えろ!意味のない勉強なんかするんじゃない!!」

(一部大幅脚色)

 

再現性が大事、再現性が大事、とぶつぶつ言いながら、「大人で、しかも、まがりなりにも先生と呼ばれる立場の人から『再現性を考えて勉強するんだよ』と言われたら「再現性が大事なんですね。はい、わかりました」と答えるしかないよなあ。でもそう言われたところで、どう再現性を考えたらいいかわからないのが現実だろう。生徒は具体的方法を教えてほしいと思っているはずだよなあ」と思いました。

 

運動のフォームならば、やって見せることができますが、頭の中でどう考えているのかは見せることができないので伝えるのが簡単ではありません。私が生徒一人につきっきりになって1日3時間くらい一緒に勉強して、逐一ダメ出ししたり、やって見せたりしたら、3か月くらいで感覚が掴めてくるはずですが、そんなことはできません。

でも、繰り返し繰り返し、問題を教えるなかで伝えていこうと思うので、ニュアンスを受け取ってもらえたらうれしいです。特に挽回を狙っている子は、みんなが解けない問題を正解しなくてはいけないのだから、このスキルの獲得が必須だと思います。