From:眞田
大学入試は簡単、なわけはありませんが、前回との対比でこんなタイトルにしてみました。
「簡単」という言葉でお伝えしたかったのは、私立大学は推薦がとても増えている、ということです。一般入試を受けずに、推薦で進学することができます。
今は私立大学は、推薦:一般=6:4の割合になっています。「推薦」といっても各大学で様々の種類の推薦があるので正確な言い回しが難しいですが、半分以上の学生は難しい筆記試験を受けていません。
今は少子化が進んでいて、学生の取り合いです。早く入学する学生を確定したいので、様々な入試制度で年内に学生を確保していきます。
また、これは知っている人は知っている、知らない人は知らないみたいな話になりますが、偏差値操作も目的としてあります。
大学の偏差値表みたいなものを見てみてください。私立大学はかなり高い偏差値が付いていると思います。これは入試科目数が少ないというのと、高い偏差値が算出されるようになっているのです。
その方法は、まず推薦で学生の大半を確保する。そして、残り少ない定員の枠を一般入試枠とする。とすると枠が少ないから競争が激しくなり、高い偏差値の子しか合格できなくなりますので、〇〇大学は合格するには偏差値65以上は必要、といったデータが算出されてしまうのです。
それで、私がお伝えしたいことは、私立大学はいかない方がいいよ、ではなくて、推薦で目指すのも全然ありだよ、ということです。
一般入試は難しいけど、推薦はそこまで実力がなくても合格できます。ここに歪みが生じている。歪みを突くのは投資家の基本方針です。
自分は考えることが得意ではなく、暗記勝負の定期テストでは点が取れるけど、実力勝負の模試では点が取れない、という場合は早い時期から私立推薦を目指していくのは賢い選択ではあります。
国立志望の怖いところは、滑り止めで私立の一般受験を考えていても、一般受験枠は難しいから、全然滑り止まらない可能性があることです(滑り止めの公募推薦もあります)。
第2志望に滑り止まらず、止まったところは第4志望校だった、ということもありえます。
周りを見てみると、自分より全然実力がなく、全く受験勉強をしていない友達が、自分の大学よりもランクが上とされている大学に指定校推薦で合格している。自分の大学は普通科ではない商業などの専門学科から推薦で入学してくる子もいる。
自分は、部活に入らず、遊びにも行かず、難しい普通科の勉強を毎日5時間して、塾に通って、めちゃくちゃ頑張ったのに、この結果になるなんて、いったい自分の3年間は何だったんだ!!となりかねません。
私も国立志望だったから、この恐怖と戦っていましたし、国立志望の子の気持ちはとてもよくわかります。このような結果になった場合、かなりの自己否定する気持ちが出てしまいそうです。
だからこそ、ブログに書いたことですが、冷静に自分の力を見積もることが大事です。
自分は難しい入試問題を解けるのか、もしくは解けるようになりそうなのか。高校(普通科)は中学とは勉強のレベルが桁違いに上がりますので、中学ではうまくごまかせた子もそれは難しくなります。
自分には思考力がなく、暗記しか無理だ、と思ったら、定期テストを中学の時のように頑張って、内申点を確保して、指定校推薦を目指していくのは、とてもいい戦略です。または国社英に全振りして三科目偏差値を70にするとか。苦手な数学にこだわる必要はありません。
(※すみません、今思ったのですが、今回は文系のことを思い浮かべながら記事を書いています。理系はそもそも数学できないならば、選択すべきではありません。)
結局、大事になるのは自分の現状を冷静に認識できるかどうかです。推薦でレベルの高い大学に入った子は、実力ないくせに、と陰口をたたかれるかもしれませんが、そんなこと知ったこっちゃありません。
「自分の力を過信して、柔軟性を持ち合わせておらず、凝り固まった考え方をしているお前に言われたくないわ」そういってやりましょう。(いや、やっぱりこれは相手をかなり傷つける可能性があるので、心で思うだけにして、口に出さないでください)
高校生は自分の可能性を探りつつ、適切な進路選択をしていくようにしましょう。1年生は推薦の可能性を残しておくために定期テストで点をしっかり取って内申点を高く保っていきましょう。
もちろん、自分は思考力あるし、国立大学にいける、という子は定期テスト無視でいいです。高校にもよりますが、定期テストの問題は、入試を考えると「こんな問題解く価値ない」と思えるものも文系科目を中心にあったりするので、赤点取らない程度でいいです。むしろ、定期テスト勉強に使う時間がもったいなさすぎるので、テスト週間中も入試勉強をしてください。
定期テスト順位は低いのに、模試の偏差値は高い、ということを誇ってください。