褒め直した話


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From:眞田

 

生徒の行動に感動することがあって、軽く褒めたのですが、1日経って、「軽く褒めすぎたなあ。もっと自分の感動をしっかり伝えないといけない。自分が何に驚いて、評価したのかをしっかり伝えなければいけない」と思いました。

そして「この前は軽く褒めすぎたから、もう一度しっかりと褒めたい」と本人に伝え、再度私の思いを伝えさせてもらいました。

 

 

私がその子の何を評価したかというと、テストでわからない問題を空欄で提出してきたことです。

数問空欄の子もいましたが、基本的にみんな空欄はありません。なぜならそのテストは選択肢があるテストだったからです。答えがわからなかったとしても、解答することはできます。でもそれをしなかった。

 

結果、点数は1位ではありませんでした。算出はしていませんが、書いた問題の正答率は圧倒的に1位です。おそらく勘で答えを書いていたら、その子が得点でも1位だったでしょう。

 

なぜ、わからない問題を空欄で出してきたのか。それは分からない問題が正解するのが嫌だったからです。

わからない問題は不正解の方がよかったのです。勘で答えを書いて正解してしまったら、正しい現実認識ができなくなります。

 

 

勉強に大事な要素はいくつかありますが、「適切な現実認識」はそのうちの一つです。

 

自分は今どれくらいの学力なのか

二次関数の単元テストを受けたらどれくらいの点数になりそうなのか

現状の力で志望校に合格できそうなのか

 

自分はできると過大評価するのではなく、自分なんてまだまだと過少評価をするのではなく、あるがままの現実を認識する。だからこそ、正しい対応が取れるのです。

でも、これができる子はほとんどいません。テストが却ってきてから「こんなはずじゃなかったのに」となる子は、適切な現実認識ができていなかった可能性が非常に高いです。

 

 

これまでも3,4回ブログで書いていますが「如実」という言葉。私がとても大事にしている言葉です。

自分自身とか子供のこととか、自分の思い込みや欲目が入った屈折したレンズで見てしまいがちですが、冷静に、数値で現状を把握し、他人との比較で位置を確認して、できるだけあるがままを把握したいものです。

 

私は難しい問題が解けたとか、いい点数が取れたとか、そういった結果ですごいと思うことはあまりなくて、行動から、その子の本質というか考え方が垣間見えて、それが素晴らしかったときにすごいと思うことが多いです。

その子が良い点数を取ってきてくれたときよりも、良い順位を取ってきてくれた時よりも、模試で高い偏差値を取ってきてくれた時よりも、私にとっては、今回のことが一番感動しました。

 

上の世界で十分戦える。殿上人同士の激しい競争を、勝ち抜いていってもらいたいです。