じじいのうんこ風呂


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From:眞田

 

仕事から帰ってお風呂に入ったら、違和感がありました。

湯を見ると少し濁っている気がする。そして、ごみが浮いている気がしました。

 

私は目がかなり悪いので、初めは何も思わなかったのですが、若干臭いもしたので、「もしやこれは、じいちゃんがうんちしたのではないか」と思って目を凝らして見てみました。

 

案の定、うんちの本体と思えるものを見つけて、「とうとう風呂にうんちが浮かぶようになったかあ」と感慨深く思いながら、お風呂を掃除して、お風呂に入り直しました。

 

 

その日は私の前にお風呂に入ったのがじいちゃんだけだったから、6時間くらいうんちが浮いていたことになります。

 

40℃近い温度で6時間もあったら、菌がかなり増殖しているのではないかと思いました。

 

初めのうんちにジジイ菌が1000億個あったとして、15分に1度のペースで分裂したとすると、

 

1000億 × 2^24 = 167,721,600,000,000,000個 →16京7721兆個

 

のジジイ菌が湯舟にあったということになります。恐ろしい限りです。

 

お風呂にうんちがあっても、不思議と怒りの気持ちは湧きませんでした。じいちゃんは規律正しく生きている方だからです。掃除や整理整頓も毎日きっちりやっている。うちの玄関の靴がきれいに揃っているのも、じいちゃんが揃えているからです。

 

そんなきっちりしている方でもお風呂でうんちをしてしまう、もしくは、うんちが挟まったまま気づかずお風呂に入ってしまうのですね。

 

ボケているわけでもないのに、どうしても加齢によって様々な認知機能が衰えてしまう。これは悲しいです。

うんち漏らしたくない、そう思っていても、自分で気づかないうちにうんちが出てしまっている。じいちゃんが100歳でうんち漏らしているなら、私は80歳くらいで漏らしていそうです。

 

明日は我が身と思うとじいちゃんを責める気持ちは出てきません。

 

とは言っても、私はじいちゃんを尊敬しているわけではありません(わざわざそんなこと言わなくていいのに)。

規律正しさ、環境を整えること、この点は尊敬していますが、知性がなあ・・・。

論理的思考力があるように感じません。ロジックより、主観が優先されているから、じいちゃんの言っていることに耳を貸そうとは昔から思わない。「なんか言っているわ。適当にうんうん言っておこう」そんな感じです。

 

そろそろじいちゃんは100歳だから、あと5年は生きられないだろう。よく生きたから、死んでも悲しい気持ちにはならないのではないかな。人はいつか死ぬ。僕も、死ぬ。自然の摂理です。

じいちゃんが死んでも、ちょっとだけ葬式に顔を出して、僕は塾に来ると思います。