瀬戸内寂聴

From:眞田

瀬戸内寂聴さんがお亡くなりになりました。

彼女の生き方や政治的信条で、よく思っていない人もいるのかもしれませんが、私は家族ではないし、政治思想も詳しく知らないので、そこはどうでもいいです。私は瀬戸内さんを、とても美しい文章を書く方であると尊敬していましたので、また才能のある方が一人亡くなられてしまった、と残念な気持ちです。

私は中学の時から哲学に興味を持ち始め、高校になって田原市の図書館が大きくなってからは哲学のコーナーで哲学書や宗教に関する本をよく読んでいました。仏教の開祖であるお釈迦様はどんな生き方をして、何を考えていたのだろう、と手に取ったのが、瀬戸内さんの「釈迦」です。

この本は仏教に関する解説本ではなく、小説だったのですが、読んでみたら、ただただ文章が美しく、その美しさに驚き、大きな衝撃を受けました。自分にはこんな文章を書けない、レベルが全然違う、と落ち込んだ記憶があります。

3か月前に、瀬戸内さんの文章に触れてみたくなって、「釈迦」を買って再度読んでいたのでした。やはり美しくて、自分もこんな風に日本語を操れるようになりたいと思いました。

瀬戸内さんは現代語訳の源氏物語も書いているそうなので、それも読んでみようと思います。彼女の手が加わった源氏物語はとても面白そうです。